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化学発光により解析したジシクロペンタジエン樹脂における酸化防止剤の効果
◎池野理沙・平井直志・大木義路(早稲田大学)
化学発光(CL)測定により,ジシクロペンタジエン樹脂における酸化防止剤の効果を測定し,以下の結果を得た。酸化防止剤添加量が多いほどCLピーク出現時間が遅くなる。全反射赤外吸収測定において,酸化防止剤添加量に拘わらず大気中200℃5時間の加熱後の全試料でC-H基の減少,C=O基およびO-H基の増加が見られ,試料の酸化を確認した。200℃で低酸素濃度雰囲気から大気雰囲気へ変更した後の全試料のCL挙動に差は見られない。このことから,雰囲気中の残存酸素により,酸化防止剤は酸化されている。低酸素濃度で50℃1時間加熱後,大気中200℃に変更時のCL挙動では,酸化防止剤含有量により差が現れるので,50℃1時間程度では酸化防止剤は酸化されない。