電気学会全国大会講演要旨
2-054
撤去CVケーブル接続部の固体絶縁物界面に生じた劣化析出物のFT-IR分析を利用した推定
◎三坂英樹・宮嵜 悟・高橋俊裕(電力中央研究所)・伊是名篤志(九州電力)
CVケーブル終端部には,電界集中を抑制するためにストレスコーンが装着されている。その装着部では異種固体絶縁体界面が存在し,長期使用に伴い析出物が生じることが知られている。この析出物の発生は,絶縁破壊をもたらす要因となることが推定されている。しかし、析出物の組成については、元素分析による簡易な調査にとどまっている。よって、絶縁性能低下メカニズム解明のため,析出物の化合物推定とその生成要因に関する検討が必要と考えられる。そこで,撤去された高経年CVケーブルでのストレスコーンとケーブル絶縁体との界面に生じた析出物の組成を分析し,析出物を構成する化合物の推定と生成要因の検討を行った。