2-055
マイカ/セルロースコンポジット誘電体薄膜の検討
◎髙橋 遼・片木秀行・竹澤由高(日立化成)
パワーエレクトロニクス機器に用いられているインバータの大きな体積を占めるコンデンサを小さくしたいというニーズがある。フィルムの比誘電率を高くし、厚さを薄くすることで小型化が可能であるが、トレードオフとなる破壊電圧が低下する。本研究では、マイカをコンポジットすることでこの両立を検討した。
セルロース系樹脂にマイカを充填したマイカ/セルロースコンポジット誘電体薄膜を試作し、比誘電率、引張強度、破壊電圧、誘電正接等を測定した。コンデンサの体積は、比誘電率と破壊電圧の2乗の積に反比例し、今回作製したフィルムにより体積を従来の1/2にできる電気特性、機械特性を見出すことができた。