電気学会全国大会講演要旨
2-067
カー効果を用いたゲル状絶縁体中の電界測定
◎田中祐輔・則内怜欧・全 現九・藤井雅治・井堀春生(愛媛大学)
我々は、ゲル中でのトリーの発生および進展メカニズムについての検討をおこなっているが、ゲル中の高電界現象に関する定量的な理解が不足している現状がある。そこで、一般的には液体に有効であるカー効果によって、ゲル状試料に対して電界測定が可能かどうかを試みた。液体誘電体である炭酸プロピレンにアクリル樹脂を溶解させたものをゲル状試料として用意し、一定の範囲で直流パルス電圧を印加した。電圧印加前後の光強度から電界強度を算出した。測定された印加電圧の範囲で理論電界値に対する測定電界値は線形性が得られていることから、カー効果を用いたゲル中での電界測定が可能であることが示唆された。