電気学会全国大会講演要旨
2-068
分極反転時の疲労軽減を目指した強誘電体(Bi-Ti-O, KNO3)薄膜の作製
◎小野郁朗・青木亮太・濱崎真一・豊島 晋・磯上慎二(福島工業高等専門学校)・谷山智康(東京工業大学)
強誘電体薄膜をメモリ材料等に応用する際、分極反転により材料が疲労するという問題がある。材料が疲労する原因は分極反転時の構造変位によるものが大きいが、そこで分極反転時に構造変位が小さいチタン酸ビスマス(Bi4Ti3O12)と秩序-無秩序型であるため構造変位が小さい硝酸カリウム(KNO3)に注目し成膜を行った。チタン酸ビスマスについてはRFマグネトロンスパッタリング法を用いて製作し、圧電応答顕微鏡を用いて局所的な強誘電性の評価を行ったところ、強誘電性が示唆される結果が得られた。硝酸カリウムについてはディップコート法で成膜した。誘電率の温度依存性を測定した結果、相転移に伴う誘電率の変化が確認された。