電気学会全国大会講演要旨
2-075
クロス電位法を用いた神経伝達物質の導電性高分子への注入について
広田大貴・◎藤井雅治・井堀春生・全 現九(愛媛大学)
神経伝達物質はニューロン間で信号(刺激)伝達として用いられ、グルタミン酸、アドレナリン等がある。信号が前シナプスに達した時にシナプス小胞から神経伝達物質が放出され、前シナプス間隙中を拡散し、後シナプスに取り込まれ、信号が次のニューロンに伝えられる。導電性高分子はイオンの注入と放出は電気化学的に容易にできる。イオンとして神経伝達物質を用いれば、安易に導電性高分子内で神経伝達物質の放出・注入ができると考えられる。同一の導電性高分子でイオンの放出と注入はなされるが、もし導電性高分子から放出したイオンを別の導電性高分子に注入することで、シナプスの働きを実現することが出来ると考えられる。今回、導電性高分子への注入について調べたので報告する。