電気二重層キャパシタ(EDLC)はリチウムイオン電池等の化学電池と比較して，出力密度が高く，急速大電流充放電が可能で，サイクル特性に優れている。そのため，自動車の回生制動や電力貯蔵などの利用が注目されているが，高エネルギー密度化，低コスト化が要求されている。著者らはこれまでに有機性廃棄物から高性能かつ低コストな活性炭を作製することに成功した。本研究では，酒造会社から排出される焼酎粕から活性炭を作製・再利用し，EDLCへ応用することで低コスト化を図ることを目的としている。本論文では焼酎粕から作製された活性炭の基本的物性を調査し，EDLC用電極材料としての性能評価を行った。