電気学会全国大会講演要旨
2-084
DLCおよびAu自立薄膜への高強度レーザ照射
◎針谷 達・宮本 優・山野将史・須田善行・滝川浩史・河野剛士(豊橋技術科学大学)・神谷雅男(伊藤光学工業)・瀧 真・長谷川祐史・辻 信広(オンワード技研)
レーザ駆動型イオン加速法に必要な自立薄膜ターゲットとして,ダイヤモンドライクカーボン(DLC)薄膜やAu薄膜が期待されている。しかし,DLC薄膜は単独膜としては形成できず,基板上形成後に自立化するプロセスが必要となる。本研究では,シルクフィブロインを犠牲層としたDLC薄膜の自立化プロセスを開発し,自立薄膜へ高強度レーザ照射を行い,薄膜ターゲットとしての可能性を評価した。自立Au薄膜へも同様にレーザ照射を行った。膜厚15nmの自立DLC薄膜では,レーザ照射に対して十分な膜強度を示さず,レーザは貫通した。自立Au薄膜では,厚膜ほど高い耐性を示した。DLCをターゲットとするには,より厚いDLC膜を自立化する必要がある。