電気学会全国大会講演要旨
2-101
Nd-Fe-B系焼結磁石における応力印加時の磁気特性変化
◎中野善和・荒木 健(三菱電機)・竹澤昌晃(九州工業大学)
モーターの回転時には、回転子内部の磁石材料に数100MPa級の圧縮応力が作用する可能性があり、このような応力レベルが磁気特性に影響を与えるかについては知見が少ない。そこで、応力印加が磁石材料の磁気特性に与える影響を調査した。Dy無添加であるNd-Fe-B系焼結磁石について、パルス励磁式のB-Hカーブトレーサをベースとした構成の設備を用いて、応力印加前、応力印加中(250MPa)、応力印加後(応力除去後)の磁気特性を評価した。評価の結果、残留磁束密度が約0.07%低下していることがわかった。また、応力印加後の残留磁束密度は応力印加前のそれとほぼ同等であることがわかった(可逆変化)。