電気学会全国大会講演要旨
2-108
めっき法により作製した極薄軟磁性薄帯の高周波特性
◎江口和樹・秋吉俊貴・東 圭太・大坪将貴・渡邊佳正・柳井武志・中野正基・福永博俊(長崎大学)
電気機器の小型化の代表的な手法の一つとして,駆動周波数の増加が挙げられるが,駆動周波数の増加は渦電流損失の増大を招くため,例えば,変圧器やリアクトルの磁心材料では,板厚の低減などの対策が必要となる。本研究では数十kHz帯域で駆動するトランスやリアクトルへの応用を鑑み,薄帯状軟磁性体に着目した。代表的な薄帯状軟磁性体はアモルファス薄帯やナノ結晶薄帯であり,板厚は20 m程度である。本稿では,より板厚の薄い試料を比較的簡素なプロセスで作製すべく,めっき法による長尺軟磁性薄帯の作製を検討し,作製した薄帯の高周波特性の評価を行ったので,その結果を報告する。