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高感度MIグラジオメータの開発
○滝谷貴史・内山 剛(名古屋大学)
磁気インピーダンス(MI)センサは、磁気インピーダンス効果を利用した微小磁気検出法として、生体磁気計測や異物検知等に応用が期待されている。我々は、磁気シールドシステムを使用しない微小磁界検出法として、MIセンサによる一次グラジオメータを開発している。本稿では、pT (10-12 T )オーダーの微小磁気検出を目標とした高感度MIグラジオメータについて報告する。空間的な磁界の差分を正確に検出するためには、検出用および参照用ピックアップコイルの誘導起電力V1 およびV2 がほぼ等しい必要があり、それぞれの感度差は約2%程度であり、線形性を示している。また、1Hzのノイズレベルも13 pT/Hz1/2程度に抑制でき、肺磁図等の生体磁気計測への応用が期待できる。