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高周波誘導加熱方式を用いたFFP解凍装置の開発
飴井賢治・◎朝日滉達・大路貴久・作井正昭(富山大学)
手術の際に用いられる新鮮凍結血漿(Fresh Frozen Plasma ,以下FFPと略す)は、血液の成分である血漿を採血後に凍結し、-20℃以下で保存されたものであり、使用時には成分劣化を防ぐため30〜37℃の温度で解凍しなければならず、緊急時への対応のため素早く解凍できることが望まれる。本研究では、FFPを加温水槽に浸漬しヒーターで加熱する従来の方式に対し、加熱効率が高く局部加熱が可能である誘導加熱方式を用いることで温度制御の高精度化や解凍時間の短縮を目的とした装置を提案する。ここでは、本装置に最適なコイルの巻数や配置構成、および解凍実験の結果について報告する。