電気学会全国大会講演要旨
3-002
深度センサを用いた睡眠時における呼吸運動の測定
◎本間考敏・松村太陽・小野 隆(日本大学)
近年,低酸素血症による高血圧等の合併症の要因となる睡眠時無呼吸症候群 (SAS) が社会問題となっている。SASの検査は接触型センサが用いられており,侵襲であるため検査結果に影響が出る場合がある。本研究は,無侵襲で呼吸状態を判別できる検査法の確立を目的とし,今回は,深度センサ (Kinect)を用いた呼吸運動の測定について検討した。測定はKinectによる正常呼吸と無呼吸における胸腹部の運動及び超音波双方向血流計とパルスオキシメータにより行った。その結果,呼吸時と無呼吸時の運動が測定でき,無呼吸時には血液の逆流が増加し,SpO2が20 s程度遅れて低下する現象が明らかになった。