電気学会全国大会講演要旨
3-003
マイクロ波を用いた装着型肺内空気量計測手法の検討
◎桑谷達之・吉元俊輔・黒田嘉宏・大城 理(大阪大学)
継続的な酸素摂取量の計測は健康管理などに有用であり,その推定のための肺内空気量の計測が必要とされている.本研究では,呼吸によって肺の体積が変化することに着目し,胸部を透過させたマイクロ波の減衰量として肺内空気量を検出する.呼吸により変化する肺の体積と胸部を透過させたマイクロ波の減衰量の関係を実験的に調べるために胸部組織を模したファントムを用いて実験を行った.寒天で作製したファントムと間隙を透過させたマイクロ波の強度を,ファントムと間隙の割合を変化させながら計測した.その結果,ファントムと間隙の割合の変化とともにマイクロ波の減衰率も変化することが確認され,肺内空気量計測の実現可能性が示唆された.