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皮膚アドミタンスによる角層水分量の経時変化の検出
○楠原俊昌・中村隆夫・白井喜代子・山本尚武(岡山大学)
これまで角層水分量の評価に皮膚アドミタンスを用いることを提案し各種検討を行ってきた。本研究では、アドミタンス法とコルネオメータを併用して生体前腕の角層水分量の経時変化を測定し両手法を比較検討した。まず、安静状態の健常者4名の前腕を1時間毎に6回、アドミタンス法とコルネオメータで測定したところ、両者には角層水分量が媒介する強い相関があった。次に、保湿剤と日焼け止めを塗布して同様の測定を行ったところ、アドミタンスの方が塗布物に対する水分量の短期的で細かい変化を検知することができた。アドミタンスは角層表層の水分量を検出する目的に適しており、アトピー性皮膚炎など表層に異変を生じる疾患に対して高い有用性が期待できる。