電気学会全国大会講演要旨
3-014
携帯電話RF回路用薄膜コモンモードフィルタの試作と特性評価
○加藤貴規・渡邉悠生・曽根原 誠・佐藤敏郎(信州大学)・中山英俊(長野工業専門高等学校)
現在,携帯電話は高速化や多機能化に伴い高周波化や小型化が進展し,ノイズの影響が顕在化している.そこで電磁干渉の対策として差動信号伝送方式が有効であるが,この方式を使用する場合コモンモードフィルタが必要不可欠である.本研究では差動伝送線路の差動/同相伝送モードの相違を利用したコモンモードフィルタに着目し,携帯電話の利用周波数帯域である0.7〜1.0 GHz帯でコモンモードフィルタとして動作するデバイスを作製してきた.本報告では主に結合インダクタを用いることによるデバイス構造の変更により,デバイスサイズの小型化と挿入損失の低減を図った試作と特性評価の結果を述べる.