電気学会全国大会講演要旨
3-018
ポリ乳酸からなる固相延伸フィルムを用いた押圧センサーへの応用
○吉田光伸(三井化学)・田實佳郎(関西大学)
結晶性のヘリカルキラルポリマーであるポリ乳酸(PLLA)の一軸延伸フィルムは、ずりの圧電定数d14を有している。焦電性がない特徴を活かして、押圧センサー等への応用が期待されている。以前我々は固相延伸プロセスを用いることでポリ乳酸のフィルムの圧電定数d14を18pC/Nと従来プロセスの1.5倍高くできることを示した。押圧センサーとして用いる場合は延伸方向に対して、斜め45°にカットした矩形を用いるが、幅が数mm程度と狭いため、斜め45°カットの矩形として十分な長さを確保することが困難である。そこで本稿では、細幅の固相延伸フィルムを、センサーを設置する銅製のプレートの長手方向に対して斜め45°方向に貼り付けて、押圧力を検出する押圧センサーとして機能するか検討し、その動作を確認した。