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機能分担に基づく多目的最適化手法に関する一検討
◎森田聖惇・田村健一・土屋淳一・安田恵一郎(首都大学東京)
現実に存在する最適化問題の多くは,複数の目的関数を同時に最適化する多目的最適化問題として定式化される。多目的最適化問題を解く上で,唯一の解を求めるのではなく,優れた収束性・広がり・一様さを有する解集合の獲得に対する要求が存在する。本研究では,多目的最適化における,優れた解集合を獲得するための代表的なアプローチであるスカラー化およびパレートランキングに着目する。そして,これらのアプローチが相補的な性質を有することを指摘する。以上をもとに,それぞれのアプローチの優れた点を活用することで優れた解集合の獲得を狙う,機能分担に基づく探索戦略を提案する。数値実験を通じて,提案手法の探索性能を評価する。