電気学会全国大会講演要旨
3-107
高次な運動挙動発現を目指した柔軟構造を有するマイクロモータの構築
◎吉積義隆・横川雅俊・鈴木博章(筑波大学)
本研究では、2つの剛直な白金/金マイクロロッドを柔軟な有機材料で繋ぐことで、周囲の溶液環境に応じて回転運動といった高次な運動挙動を示す連結型マイクロモータの構築を試みた。連結部は複合高分子膜からなるチューブ状構造となっており、連結部の長さを調節することにより、連結型マイクロモータの開き角が制御される。白金/金‐白金/金(Pt/Au-Pt/Au)連結型マイクロモータについては、燃料となる1 M過酸化水素溶液中で回転運動を示した。さらに、この回転運動の軌跡の曲率半径は開き角に依存して変化することが確認された。 このような、並進運動に限らない高次な運動挙動を示すマイクロモータの構築は、微小物体の精密操作等の為の微小デバイスの開発につながると期待される。