電気学会全国大会講演要旨
3-108
コレステロール添加リポソーム固定カンチレバーセンサによる低濃度Aβタンパク質の検出
◎谷口智哉・村上祐樹・張 子洋・山下 馨・野田 実(京都工芸繊維大学)・寒川雅之(新潟大学)
コレステロール添加リポソーム固定化NiCr歪ゲージカンチレバーセンサを用いてアルツハイマー病の原因物質とされるアミロイドベータ(Aβ)の検出を行った。本研究では生体模擬膜としてDPPCリポソームをカンチレバー上に固定化後Aβ溶液を滴下し、AβとDPPC脂質膜間の相互作用による応力変化をNiCr歪みゲージの抵抗変化として評価した。添加調製したコレステロールがAβとDPPC脂質膜間の相互作用を強める可能性があり、コレステロールが感度向上に非常に重要な要素であることが確認された。コレステロールを添加することで50 nMという低濃度Aβの検出が可能であることが示唆され、今後本デバイスの実用化に向けて更なる感度向上が期待される。