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植物生体電位応答による植物育成光源の最適化
◎室橋郁也・長谷川有貴・内田秀和(埼玉大学)
近年普及が期待される植物工場における植物育成光源の最適化を目的とし、光合成速度と相関があるとの報告がある植物生体電位応答に着目し、イチゴ(エラン)の育成光源の赤青比の最適化を行った。評価には光照射時の生体電位応答の振幅VonとCO2消費速度を用い、光源の赤青比を変化させて比較を行った。その結果、赤色光の割合が大きいほど生体電位応答の振幅は大きく、赤色光100%におけるVonが最大となった。また、CO2消費速度も赤色光の割合が大きいほど速く、赤色光100%がエランにとって最適であると考えられ、この関係が生体電位応答からも観測された。これらの結果から植物育成光源の最適な光強度比を植物生体電位応答によって決定できる可能性を示した。