電気学会全国大会講演要旨
3-138
片面励起型振動子を用いた脱着式QCM センサ
◎坂口 淳・田川侑弥・寒川雅之・安部 隆(新潟大学)
本研究では、利便性及び実装性に優れた脱着式のQCMセンサを開発した。本センサは片面励起型の振動子を用いたものであり、上部に測定子となる振動子、下部に水晶板から分離させた励起用の電極を配置し無線発振をさせるものである。センサを作製し、電極間の距離を変化させ、それぞれのインピーダンスと質量応答を測定した。質量応答の測定では、理論式に従う実験値が得られ、質量センサとして機能することが実証された。本センサは上部の振動子の取り替えが容易であることや、作製工程の簡略化が可能なことを利用して、測定ごとに洗浄が求められるガスセンサや薄膜材料の評価作業の効率化に応用できると期待されている。