電気学会全国大会講演要旨
4-046
ACサーボの速度制御系における加速トルク成分を考慮した操作量飽和対策の一改善法
◎徳野隆介・上町俊幸(石川工業高等専門学校)・大石 潔(長岡技術科学大学)
ACサーボシステムは,高速な応答が要求されることから,過渡時にはトルク制限や電圧飽和を伴いながら,最大出力で動作させる。このような場合,制御系には操作量飽和が生じ,これに起因するワインドアップ現象によりオーバーシュートや振動が生じるなどの問題があった。 これに対し,リミッタ等で制限された量をフィードバックし,積分器の過剰な積算を抑制する操作量飽和対策が提案されている。筆者らは,この手法に加え,加速トルク成分を考慮することで,更にオーバーシュートを抑制できる手法を提案してきた。本稿では,更にオーバーシュートが抑制できるよう,加速トルク成分を考慮した手法の改善法を提案し,実験によりその有効性を検証している。