電気学会全国大会講演要旨
4-089
連系リアクトルの小型化を目的とする外乱オブザーバを用いた単相インバータの実機検証
◎永井悟司・レ ホアイナム・長野 剛・折川幸司・伊東淳一(長岡技術科学大学)
近年,太陽光発電システムの小型化のために系統連系インバータの連系リアクトルの小型化が求められている。連系リアクトルは低インダクタンス化することで小型化できる。しかしその結果,インバータ出力電流のひずみ率(THD)が悪化する。 本論文では連系リアクトルが低インダクタンス時のインバータ出力電流THDの改善のため,外乱オブザーバを用いたインバータ出力電圧誤差補償法について実機実験により検証する。本方式は,目標値応答はDSPで比較的低速に制御し,外乱応答のみFPGAで高速に制御する。実験では,連系リアクトルのインダクタンスを%Z = 0.5%において定格負荷(1 kW)時に出力電流THDを11.1%から2.9%に74.0%改善できることを確認したので報告する。