近年，永久磁石同期電動機を用いた小型のエンジン発電機は効率を向上させるために，負荷電力に応じて回転数を変化させる。動作速度を変化させる発電機ではより広い速度範囲で高効率を達成するために発電機の結線切り替えが使用されている。しかし，電磁接触器による従来方式は発電機の短絡防止のため，比較的長い停電時間が必要であり出力電圧低下，補償用のコンデンサの大容量化を招く。そこで，高速に動作モードを切り替えるために半導体スイッチング素子を用いた回路が提案されている。しかしながら，回路を構成するIGBT数が増加する問題がある。 本論文では発電機用途に特化し，IGBTをダイオードに置き換えたスター・デルタ結線切り替え回路を提案し，切り替え時の瞬時電圧低下について実験により評価したので報告する。