モジュラー・マルチレベルTSBCコンバータは，三相/三相の双方向直接周波数変換器であり，入出力電流を正弦波に制御でき，かつ電力回生が可能であることから，高圧モータドライブなどへの応用が期待されている。本論文では，既に提案しているTSBCコンバータの制御法を適用した場合の速度指令急変に対する過渡応答について，320 V，15 kW，38 Hz，6極の誘導電動機を用いて実験したので報告する。実験の速度指令変化は，小振幅ステップ変化と正逆転を含めたランプ関数で与える4象限運転の2パターンで行った。