電気学会全国大会講演要旨
4-168
複数の周波数を用いた磁界共鳴方式に基づくワイヤレス電力伝送の一考察
◎別府瑛仁・桂 誠一郎(慶應義塾大学)
近年,ワイヤレス電力伝送の研究が進み,同じ共振周波数のアンテナを用いることで高効率な電力伝送が可能な磁界共鳴方式に注目が集まっている。任意の周波数において供給可能な電力量が制限されるので,ユビキタス社会を実現するためには複数の周波数から電力を受け取り,所望の電力を受信する必要がある。しかしながら,従来の磁界共鳴方式に用いられるアンテナは一つの周波数を用いて電力を受信することが多い。また,マルチバンドで受信する研究もあるが,電力を消費する負荷の配置によって効率が低下するといった問題もある。そこで本稿では,二つの周波数で電力を受信することが可能なアンテナを提案し、実験により有効性を示す。