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無線通信制御における通信外乱オブザーバ出力の直流成分除去手法のロバスト安定性検証
◎岡本帆乃実(木更津工業高等専門学校)・小山昌人(横浜国立大学)・浅野洋介(木更津工業高等専門学校)
ロボット制御において,無線通信制御を用いることで自由化やより遠隔地での操作が可能になる.しかし,無線通信には必ず伝達の遅延(むだ時間)が発生し,制御性能の劣化や不安定化を起こす場合がある.この問題を解決するために通信外乱オブザーバ(CDOB)が多く用いられているが,制御対象のモデル誤差などによって目標値に対して偏差が生じる場合があることがわかっている.本研究ではCDOBに起因する定常偏差の抑制手法としてハイパスフィルタ(HPF)手法を提案し,実験および安定性解析からその制御性能について検討する.実験および解析結果から,HPF手法は定常偏差の抑制に有用であり,かつロバスト安定であることがわかった.今後は,HPFのパラメータ決定手法について検討する.