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電源コードの素線短絡検出法の現場適用性の評価
深川健太・◎阿部哲平・杉本 佳・水野幸男(名古屋工業大学)・吉田敦至(河村電器産業)
電線の短絡は、電気機器火災の主要な原因のひとつである。電源コードの素線短絡を実験室で再現し、素線短絡時の電圧波形の歪みに着目した検出法を提案している。本報では従来の壁付コンセント検出に加え分電盤での検出可能性を検討する。電源コードの素線短絡を人為的に発生させ、電圧・電流波形を記録するとともに短絡時間内での電圧値の解析を行った。実験結果は短絡検出のための電圧上限・下限値の幅が小さくなり、短絡検出の適切な設定が困難になる。一方、コンセントでの検出を想定した条件では、電圧値が低い場合に検出条件の設定に柔軟性がある。提案手法に基づく素線短絡の検出場所は、分電盤よりもコンセントの方が適切と考えられる。