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交直変換用油入変圧器内の電界解析による電気絶縁性能の比較検討
○大久保 仁・酒井崇行・古屋鋪 樹(愛知工業大学)
直流送電の適用拡大のためには,高電圧直流 (HVDC) 電気絶縁性能の向上が必要である.中でも高電圧直流電圧印加時と極性反転時における交直変換用変圧器内の電界挙動の解明と電気絶縁性能の向上が重要である.今回は,高電圧直流電圧印加時の油浸複合絶縁系における電界分布解析と絶縁性能の検討を行い,極性反転試験電圧との関係について考察を加えた.これより,直流極性反転時の変圧器内電界電界は絶縁油とプレスボードとの導電率比が1,000の場合が最も厳しくなることがわかり,交流試験電圧 (ACTV) に相当する極性反転ストレスの絶縁破壊に対する厳しさは1.5〜2.0 E相当であることがわかった.