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パームヤシ脂肪酸エステル(PFAE)入り変圧器の油中ガストレンド
◎鈴木貴志(ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ)・加藤雅道(ユカインダストリーズ)・彦坂知行・齋藤文人(富士電機)
近年、植物油由来の再生可能な資源を活用したエステル系絶縁油の実績化が進んでいる。国内では石油学会規格「エステル系絶縁油の品質指針」が発行されるなど、普及にむけて環境も整備されてきている。このようなエステル系絶縁油の中で、パームヤシ脂肪酸エステル(以下、PFAE)は低動粘度(動粘度が鉱油に比べて0.6倍)で、かつ、各種絶縁特性にも優れることから変圧器のコンパクト化が期待される。本報告では2008年以降に新設した14台のPFAE入り変圧器について油中ガス分析、油中水分、絶縁特性の測定を行い、各変圧器の稼働状態を確認すると共に変圧器運転開始初期のガス発生や油の特性について調査した。