電気学会全国大会講演要旨
5-102
熱的測定法を用いた伝導冷却型Y系超電導コイルの交流損失評価
◎櫻井周平・福島規至・宮城大輔・津田 理(東北大学)・横山彰一(三菱電機)
近年,注目の集まる重粒子線がん治療設備において,シンクロトロン型加速器リングに高温超電導コイルを適用することにより,装置の小型化が可能となる。しかし,高温超電導コイルを適用するには,ビーム加速時の交流損失の低減が必要であり,これには高精度な交流損失測定方法の確立が不可欠となる。そこで,本研究では,冷凍機と温調ヒーターを用いた熱的測定法による伝導冷却型高温超電導コイルの交流損失評価方法について検討し,同評価方法を用いて伝導冷却型高温超電導コイルの交流損失を評価した。また,コイルの磁場分布解析から損失測定結果の妥当性の評価を行ったので,その結果について報告する。