電気学会全国大会講演要旨
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複数枚積層したディスク型MgB2バルク超伝導のパルス着磁
◎宮崎泰輔・稲垣智大・小川 純・福井 聡・佐藤孝雄(新潟大学)・Wolfgang Haessler(IFW Dresden)・横山和哉(足利工業大学)・岡 徹雄(新潟大学)
MgB2バルク超伝導体は酸化物超伝導体と比較し安価かつ容易に作製することができ,金属系超伝導体の中で最も高い臨界温度Tc = 39 Kを持つ。本研究では,着磁装置がコンパクトで短時間での着磁が可能なパルス着磁(PFM)により,3枚および5枚積み重ねたディスク型MgB2バルク超伝導体の着磁を行い,その着磁特性を評価した。試料が3枚の時,最大補足磁場Bzmaxは測定温度T = 14.6 K ,印加磁場Bex = 0.5 Tにおいて0.41 Tであった。試料を5枚用いた際はT = 14.6 K,Bex = 0.9 TにおいてBzmax= 0.64 Tを得た。3枚5枚共にBzmaxを得た時のBex以上の磁場を印加すると,補足磁場Bzは急激に減少した。またBex > 2.0 Tの領域では頻繁にフラックスジャンプが観測された。