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Mimic Panel状態モデルを用いた運転整理最適化における列車ダイヤ推定方法の改善
◎山田真之・高木 亮(工学院大学)
近年,正常な列車の運行が困難になった場合に行われる重要な業務である運転整理の自動化を目指した研究が盛んに行われている。このためには何らかの鉄道システムのモデル化が必要だが,筆者らは見通しのよいモデル化が可能なMimic Panel状態モデル(MPSM)を提案してきた。しかし,実際の運転整理問題の求解に利用する場合,多くの問題が残っていることも明らかになってきた。これまでのMPSMによる求解実績は「最速で列車を通す」ことのみ考慮すればよい問題への適用であったが,本論文では列車時刻についても考慮が必要な問題への適用方法としてモデルを変更することにより,列車ダイヤ推定において最短ではない走行時分などの表現が原理的には可能となることを示した。