電気学会全国大会講演要旨
5-163
避雷器電流監視装置の開発
◎大和久智宏・瀬戸正幸・中村暢宏・割栢智宏・渡部哲至・高木和憲・池田哲章・菊地英雄(東日本旅客鉄道)・瀧戸佑介・望月 翔・高橋祐一・安喰浩司(サンコーシヤ)
新幹線き電用避雷器の劣化を管理する方法として避雷器の全漏れ電流による管理手法がある。避雷器における劣化は、酸化亜鉛素子の劣化を抵抗分電流の変化量として検出する方法が有効とされている。しかし、避雷器の全漏れ電流は自身が持つ漂遊静電容量分電流と抵抗分電流の合成値であり、抵抗分電流のみの変化量を捉えるのは極めて難しい。そこで本装置では、抵抗分電流の変化が全漏れ電流のある限られた位相範囲に現れることから、予め記録した正常状態の全漏れ電流波形から任意時刻に取込んだ全漏れ電流波形を差引くことで抵抗分電流の変化量を検出する方式を用い、避雷器接地回路に本装置のみを取付けることで抵抗分電流の検出を可能とした。