電気学会全国大会講演要旨
5-197
直流電鉄用地上設置型蓄電装置の電圧による充放電制御の改善手法:閑散時における検討
○名村伸生・塚本晃平・高木 亮(工学院大学)
近年,直流電気鉄道において回生失効・電圧降下等の対策設備として地上設置型蓄電装置(Energy Storage System: ESS)の導入が進んでいる。その充放電制御としては,饋電線接続点電圧に基づく制御が広く用いられているがESSの充電状態 (State of Energy: SOE) が満充電・完全放電のいずれかに偏ることを防ぐために浮動充放電が欠かせず,これによる充放電損失の増加や蓄電素子の寿命短縮などが懸念される。筆者らは,この浮動充放電を行わずにSOEの偏りを防ぐ新たな制御手法を提案した。この手法について,ラッシュ時間帯を想定したときの検証は行ったが,負荷条件の変更を行った場合の検証は行われていない。そこで今回は閑散時間帯を想定し提案制御手法の有効性の検証を行った。