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直流電気鉄道での地上蓄電装置における電力制御系の一設計手法
◎秋田真佑・小林宏泰・齋藤達仁・近藤圭一郎(千葉大学)
直流電気鉄道において回生エネルギーを有効活用する際の問題として回生失効が挙げられる。そこで、現在回生失効を防ぐために地上蓄電システムの検討や実証が盛んに行われている。地上蓄電装置の電力制御法として車両の力行、回生に応じて蓄電装置のフィルタコンデンサ電圧を変化させ車両への送受電力を大きくして省エネルギー効果を得るものがある。この制御法は、FC電圧の指令値を決定する制御定数を大きくすれば省エネルギー効果が見込めるが、フィルタ回路による共振現象により振動が起きる問題がある。本稿ではこの制御システムのモデルを簡略化し、ボード線図により制御定数が振動に及ぼす影響を検証し、ボード線図を用いた制御定数の設計方法を提案する。