電気学会全国大会講演要旨
6-031
直流大電流遮断時のアークコラム電界に関する実験的検討
◎伊藤雅大・横水康伸・大島和也・松村年郎(名古屋大学)
筆者らは直流アーク消弧過程の基礎検討として,実験用直流アーク消弧装置に直流電流の遮断を課している。本稿では,遮断すべき直流電流IDCを10〜100 Aに設定し,限流遮断過程における直流電流とアーク電圧を測定した。また測定結果からアークコラム電界Ecolと遮断完了時の電極間距離を検討した。 IDCを10 Aから50 Aに大きくすると,遮断完了時の電極間距離は増加する。しかし,IDCをさらに70,100 Aと大きくしても遮断完了時の電極間距離はほとんど増加しない。 IDC20 Aの場合では10 Aの場合よりアークコラム電界Ecolは低下する。IDC50 Aの場合では,Ecolはさらに低下する。しかし,IDCを70あるいは100 Aに大きくしても,Ecolは特に0〜30 Aの範囲でIDC50 Aの場合でのアークコラム電界にほぼ等しい。