電気学会全国大会講演要旨
6-073
系統事故時の過渡安定度用SVGの動作分析と電源制限抑制の検討
上田正人・岩根裕典・◎貞廣光紀・西村和敏(関西電力)・天満耕司・正城健次(三菱電機)・森島直樹(東芝三菱電機産業システム)
関西電力犬山開閉所では,長距離送電線を伴う水力幹線系統の定態安定度対策として,80MVA GTO-SVG (STATCOM) を1991年から運用していたが,新たに過渡安定度向上機能を付加した130MVA GCT-SVG へ更新し,2013年6月より運転開始している。一方で、新たに設置した過渡安定度用SVGは国内外で例がないため,実系統における機器の動作について,実系統で調査を行った。 運転開始後,様々な系統事故に対してSVGが良好な運転性能を有していることが確認できたとともに,当該系統では,3LG事故除去時に一般的な系統と比べ特有の零相電圧が発生することを確認した。この得られた知見を用いて電源制限抑制のための制御設定最適化を図った。