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電力系統におけるPV大量導入を考慮した確率的状態推定に関する考察
◎市原美樹・岩本伸一(早稲田大学)
現在の電力系統では数分毎に状態推定が行われているが、太陽光発電(PV)が大量に導入された状況下では、急峻変動に対応しきれず、系統状態の把握が不正確になる恐れがある。そこで、測定値が確率分布として与えられることを仮定した確率的状態推定を試みる。本稿では、反復計算を要せず共分散行列から理論的に確率分布を求める確率潮流計算手法を、最小二乗法による状態推定に応用し、PV出力の急峻変動を考慮した確率的状態推定手法を提案する。本手法は反復計算を要せずオンラインで実行可能であり、変電所容量制約、発電機出力制約や送電線容量制約に達していないか知ることにも貢献する。シミュレーションにより、本手法の有効性を確認する。