電気学会全国大会講演要旨
6-104
電力システムの卸市場価格と限界費用に関する基礎検討
○荻本和彦・片岡和人(東京大学)・中山寿美枝・簑津真一郎(電源開発)・東 仁・福留 潔(JPビジネスサービス)
再生可能エネルギーの大量導入を含め、これからの信頼度、安定性を維持し、経済的な電力需給を実現するためには、新たな技術を含む様々な電力需給の構成要素が、電力の卸市場を含めた制度の中に位置づけられる必要がある。 本報告では、2030年の再生可能エネルギーの導入下の電力需給解析にもとづき、市場価格の想定値、限界費用などを分析し、市場価格の想定値がガス火力、石炭火力、稀に石油火力、原子力の費用相当の領域を推移することや、市場価格の想定値は限界費用と一定の正の相関を持つが、後者の方がより広い領域に分布することなどを検証した結果を報告する。