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調整力市場の落札方式と入札行動の分析
◎界 波・辻 隆男(横浜国立大学)
電力自由化および再生可能エネルギー電源の普及拡大に伴い,安定な系統運用を維持するための様々なアンシラリーサービスが市場を介して取引されるようになっている。例えば欧州では,多くの国や地域でsecondaryおよびtertiary controlに資する調整力を容量およびエネルギーの観点から扱う市場が構築されている。その市場メカニズムの詳細は国ごとに差異があるが,限界費用に基づく方式とPay-as-bidによる手法に大別される傾向にある。日本においても電力システム改革に続き,調整力確保の在り方は非常に重要である。そこで本稿では,調整力市場におけるエネルギー市場の落札方式として,uniform price オークションおよびpay-as-bid オークションの二つの入札方式に着目し,両方式の市場におけるプレイヤーの入札戦略および約定価格の推移について検討を行った。