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将来の配電系統の高度化に関する基礎検討 —その2 欧州配電系統のPV電圧上昇問題調査—
◎今中政輝・馬場旬平(東京大学)・太田 豊(東京都市大学)・飯岡大輔(東北大学)・徳田憲昭(エネルギー総合工学研究所)・浅野浩志(電力中央研究所)
本稿は太陽光発電(PV)導入が進む欧州の配電系統における、PV逆潮流による電圧上昇問題の現状及び動向に関する調査をまとめたものである。欧州では発電・送電・配電・小売が分離された下で、配電事業はDSOが管轄している。現在欧州には約2400のDSOがあり、大きな多様性がある。欧州の配電系統は低圧400V、中圧20kVと日本より高圧だが、より広域に配電しているため、特に低圧では過電圧がPV導入の障壁になりやすい。
欧州では配電系統に関わる様々なプロジェクトが存在しているが、本稿では特にGrid4EUのDemo6を紹介する。これはフランス配電公社が中心で、PV電圧問題への対応として、時間帯別料金および電気温水器による負荷のデマンドレスポンス効果を検証したものである。