電気学会全国大会講演要旨
6-196
太陽光発電の出力抑制量の削減を目的としたPCSの出力抑制待機方式の基礎検討
◎成瀬裕矢・芳澤信哉・吉永 淳・林 泰弘(早稲田大学(JST,CREST))・緒方司郎(オムロン)
近年,太陽光発電の導入量が増加しており,配電線での電圧上昇が懸念される。その対策としてPCSは出力抑制を行うが,抑制量の増加は需要家と系統運用者の事業機会の損失につながる。この対応策として,PCSと配電系統内電圧制御機器との協調制御が検討されている。PCSの出力抑制に待機時間を設け,配電系統内の電圧制御機器が電圧上昇を検知し適切な電圧管理を行うことで,出力抑制量削減と電力品質確保が見込める。しかしながら,これまでPCSの出力抑制待機時間と効果に関する定量的評価はなされていない。 本論文では,実配電系統モデルを用いた数値計算により,PCSの出力抑制待機による効果および影響を定量的に評価し,その妥当性を検証する。