電気学会全国大会講演要旨
6-238
優先度を考慮したPSOによる緊急時VQC
◎川本直輝・島田康平・高山聡志・石亀篤司(大阪府立大学)
送電線や鉄塔への落雷や鳥獣の接触による電力系統内の故障は、最悪の場合、電圧崩壊を起こす恐れがある。しかし、将来的な需要増加が見込めないため、送電線の増強などによる対応はコスト面から非効率である。このため、電力系統の電圧安定性維持を目的とする電圧無効電力制御(Voltage and Reactive Power Control、以下VQC)を行うことなどで、電圧崩壊を未然に防ぐことは重要である。 このような背景から、著者らの先行研究において、系統内に故障が発生した際のVQC(以下、緊急時VQC)に、粒子群最適化(以下PSO)と差分進化を適用し、PSOの優位性を検証した。 本稿では、系統内の情報から算出した優先度をPSOに使用することで、緊急時VQCにおける解探索の時間短縮に関する検討を行った。