電気学会全国大会講演要旨
6-256
SVCの無効電力制御量推定によるSVRのタップ切り替え制御方式
◎大森智貴・辻 隆男・大山 力(横浜国立大学)
太陽光発電の導入が進展しているが、逆潮流の増加に伴う電圧上昇やPV出力の急峻な変動による電圧逸脱が問題となっている。この対策として既存のLRTやSVRだけでなく、無効電力を高速に制御可能なSVCの活用も期待されている。しかし制御応答速度の違いによるSVCの制御負担の増加や、フィーダ幹線に沿った順方向の無効電力潮流の増加により配電損失が増加することも懸念される。そこで本研究では,農山村地域におけるフィーダ亘長の長い配電系統を対象に,SVRが自端で観測できる情報に基づいてSVCの無効電力制御量を推定し,これに基づいたタップ制御を適切に行うことで,SVCの制御負担を考慮しつつ,系統の電圧逸脱を抑制する協調的な制御手法を提案する。