電気学会全国大会講演要旨
6-263
配電系統におけるL付SCの開放が高調波共振現象に与える影響に関する検討
◎森田真矢・青木 睦(名古屋工業大学)・上田 玄・國井康幸・岩田守広・野村英生・佐々木俊介(中部電力)
配電系統において,自動的にSCを投入・開放する自動力率調整装置(APFC)の設置が推奨されている。主にAPFCによってSCが開放される夜間は,高圧需要家からの高調波発生量は減少するものの,低圧需要家から発生する高調波などにより昼間と同等,あるいはそれ以上の高調波電圧歪率となっている。その状態で直列リアクトル付(L付)SCが開放されると,系統内の共振状態が変化して高調波電圧が増大し,非常に高い高調波電圧値となることが懸念される。しかし,これまでL付SCを開放することによる高調波へ影響についての議論は多くなされていない。そこで,本論文ではL付SCの開放が配電系統の共振現象に与える影響について検討を行った結果について述べる。