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配電系統事故における統計分析を用いた事故原因推定手法の検討
◎渡辺雅人・荻原義典(東京電力)
近年,配電系統では,センサ内蔵開閉器の導入などにより,事故発生時の電流・電圧波形が取得可能となりつつある。一般的に,事故時の波形は,原因により変化することが知られており,波形解析による原因の特定が期待されている。このような中で,原因の特定に向け,多くの波形解析手法が提案されてきた。しかし,取得済みの事故波形データが少ないことから,統計的な分析はほとんど行われてこなかった。そこで筆者らは,過去の検討の中で,統計分析に着目し,適用上の課題について整理を行ってきた。本稿では,これまでの検討結果をもとに,統計分析を用いた事故原因推定手法を提案するとともに,実波形データを用いて提案手法の評価を実施した。