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鉄道車両駆動用固体高分子形燃料電池システムのリスクアセスメント
○米山 崇・小川賢一・長谷川 均・山本貴光(鉄道総合技術研究所)
燃料電池を鉄道車両へ適用する際、長期使用による劣化や偶発的に発生する不具合を事前に把握しておく必要がある。そこで、所内試験電車に搭載した100kW級の燃料電池システムを構成する部品について、劣化や偶発的に発生する不具合を対象とし、ハザード(危険)とその発生頻度からリスクアセスメントを行った。燃料電池システムへの適切な検出装置の設置により、許容できないリスク13件中9件は許容レベルになっていた。残された4件は単一部品の故障で爆発または漏電という大きな被害をもたらす可能性があり、現状では、毎日の点検により安全を確保しているが、今後製作する燃料電池ではこれらを改善するように仕様に反映する。