本研究の目的は，単一チップ上で発電からアプリケーション動作までを完結させるマイクロシステムのための高電圧ドライバ回路の提案である．電源である太陽電池の出力電圧をDC-DCコンバータで昇圧し，高電圧を得る．高電圧ドライバは，コントローラによって生成された制御入力に応じて，メモリに到達する高電圧のスイッチングを行う．高電圧ドライバに供給可能な電力は限られているため，回路の低消費電力化が課題となっている．0.18 μmプロセスで回路の設計を行い，シミュレーションにて動作を確認した．提案回路は6.0 Vの供給電圧によって，7 MΩ以上の負荷に対して高電圧を出力可能であり，最大消費電力は85.1 μWとなった．